ユーモアがほどよい「ダイ・ハード」(第一作)2013年04月23日 19時03分44秒

シリーズものはたいてい、第一作がいちばん面白く、だんだんつまらなくなり、マンネリ化していく、と言われています。そうでないのもありますが、たいていはこの法則に従っているようです。「ダイ・ハード」シリーズもそうで、第一作(Die Hard、1988年)がいちばん娯楽性が高く、楽しめると思います。

それはジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィルス)がいつも「なんてオレはついてないんだ」と愚痴っているだらしないヒーローなのですが、やるときはやります。ハンス・グルーバー(アラン・リックマン)率いるテロリスト集団をたったひとりで全滅させてしまうからです。そして、冷血に日系社長を射殺してしまうハンスですが、案外臆病で、ジョンと出くわしたときに、正体がばれないか、ビクビクしています。

そして、ロスアンジェルス警察のSWAT(特殊部隊)も、FBI捜査官たちもどこか間抜けで、テロリストたちに出し抜かれてしまいます。また、拳銃を撃てないという設定の黒人警官アルも、お人好しの感じが良く出ています。そして、最後にテロリストの生き残りカール(アレクザンダー・ゴドノフ)を射殺して、ジョンを救うのでした。ジョンがアルとの交信で、いろいろとジョークを言ったり、テロリストたちに追い詰められて逃げ出すところが、なかなかユーモラスです。

さらに、個人的には、監督のジョン・マクティアナンがガンマニアであり、登場する銃器にこだわっているのも楽しめる要素のひとつです。