巧みなストーリー展開のSF映画「禁断の惑星」2018年02月14日 14時54分09秒

「禁断の惑星」(Forbidden Planet)は哲学および心理学的なテーマにもとづくストーリー展開が秀逸なSF映画です。アダムズ隊長の宇宙船が20年前に消息を絶った惑星アルティアの移民団を捜索するために着陸しました。そこで出会ったのはモービアス博士、娘アルティラ、そしてロボットのロビーだけでした。博士の説明によると、移民団は正体不明の怪物に襲われて、博士と娘、それにロボットだけが生き残ったということです。博士はアダムズに惑星から離れるように言いますが、アダムズは娘と恋人になったこともあり、娘だけでも地球に連れ帰ろうとします。しかし、宇宙船の隊員たちはつぎつぎと透明な怪物に襲われて殺されてしまうのでした。そして、隊員たちの必死の光線銃の反撃に浮かび上がったのはライオンのような形をした怪物でした。じつはこの怪物は博士の自我がこの惑星の古代文明のパワーによって怪物化したものだったのです。博士は自らが生み出した怪物の犠牲となって死んでしまい、アダムズとアルティラは宇宙船を離陸させて、自爆する惑星アルティアから脱出するというストーリーです。

キャストは博士にウォルター・ピジョン、アダムズ隊長にレスリー・ニールセン、娘にアン・フランシス、アダムズの部下にはジャック・ケリーやアール・ホリマンなどもいました。レスリー・ニールセンはのちに「裸の銃を持つ男」で大人気になりましたね。またアン・フランシスは映画「暴力教室」(1955年)で有名になり、その後テレビで大活躍しました。また、ロボットのロビーは「スターウォーズ」のR2D2の原型となっています。このロビーを主人公にした「宇宙への冒険」という続編も作られました。この「禁断の惑星」はMGM制作、1956年の作品です。

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