「団塊の世代」以上が楽しめるSFコメディー2013年04月24日 12時58分27秒

SFコメディーというジャンルに入る映画のひとつが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(Back to the Future、1985年)でしょう。原題の意味は「未来への帰還」ということで、タイムマシンのクルマで過去に戻ってしまった主人公が現代、つまり未来へ帰還するまでの物語です。主演はマイケル・J・フォックス(マーティー)、クリストファー・ロイド(ブラウン博士)。共演がリー・トンプソン(マーティーの母親ロレイン)、クローディア・ウェルズ(マーティーのガールフレンド、ジェニファー)など。タイムマシンとなる「デロリアン」も話題になりましたね。監督はこれで一躍有名になったロバート・ゼメキスです。

マッド・ドクターの博士が発明したタイムマシンに乗って、1955年に行ってしまったマーティー。そこで、自分が生まれる前の、高校生だった母親と父親に出会うのです。母親ロレインはビフという不良に追い回され、気の弱い父親はロレインに告白ができません。しかし、二人が結婚しないと自分が生まれないことになってしまいます。そこで、マーティーはなんとか未来の母親と父親を結婚させようと努力するのですが、なんと母親ロレインはマーティーが好きになってしまう始末。ようやく父親に勇気を出させて、ビフを殴り倒させ、ふたりが付き合うので見て、安心して「未来への帰還」をするのです。もちろん、手助けしたのは若い頃のマッドドクターでした。

マーティーが未来人という設定なので、いろいろ面白いシーンが出てきます。なかでも、学園祭でマーティーがチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」を歌うと、特別出演のプロの演奏者たちが「すごい歌だ、きっとヒットするぞ」というシーン。そして、1955年の博士にマーティーが「1985年の大統領はロナルド・レーガンだ」と教えると、博士は「あの西部劇スターの?じゃあ、副大統領はジェリー・ルイス、ファースト・レディーはジェーン・ワイマンか?」と馬鹿にします。これは昔のアメリカ映画を知っていないと笑えないシーンです。レーガン大統領自身、このシーンを非常に気に入っていたそうです。