ボディーガードものの最高傑作「ザ・シークレット・サービス」2013年04月08日 13時29分52秒

日本ではたぶん「ボディーガード」がボディーガードものの映画としてはいちばん人気があるでしょうね。主演のホイットニー・ヒューストンの主題歌が大ヒットしましたし、同じく主演のケビン・コスナーは日本でもっとも人気のある男優のひとりでしたから。でも、個人的には、クリント・イーストウッドの「ザ・シークレット・サービス」(In the Line of Fire、1996年)がボディーガードものの最高傑作だと思っています。なぜなら、スリルとサスペンスにあふれながらも、リアリティーがあるからです。それは、「Uボート」を作ったウォルフガング・ピーターゼンが監督のせいもあるでしょうが、イーストウッドの演技がリアルだからです。

ジョン・F・ケネディー大統領のボディーガード(シークレットサービス)だったフランク(イーストウッド)は、大統領を暗殺から守れなかったことをずっと後悔していました。そして、現職大統領の再選選挙が行われることになり、フランクはシークレットサービスの一員として、大統領を警護することになります。その大統領を暗殺しようとつけ狙うのが殺し屋ミッチ(ジョン・マルコビッチ)で、変装の名人です。そして、銃の専門家でもあり、自作の銃を使って大統領を暗殺しようとするのですが、寸前のところでフランクに阻止されるのでした。

リアルというのは、フランクが年取ったシークレットサービス部員で、大統領の車を走りながら警護するときに、ぜいぜいと息を荒くして、部下のリリー(ルネ・ロッソ)などに馬鹿にされる点です。ずっとかっこいいヒーローを演じてきたイーストウッドが、停年間際のシークレットサービス部員として、足手まといになっているのがリアルなわけです。

そして、ジョン・マルコビッチはいかにも芸達者なところを見せて、不気味な殺し屋を演じています。

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